バセンジーだもの★唯我独尊の犬との暮らし

バセンジー兄弟犬とのユーモラスな日常を書いています。

【第12話:おちる】悲鳴と、モノマネと。

ご訪問いただきありがとうございます。
こうゆづ☆です。
第12話は、ボンに起こった悲劇により、タマコの思わぬ特技が発覚するエピソードです。体重は5㎏超えで推移中。柵越え対策が空回りした大失敗のお話を中心に、愛情いっぱいにお届けします。おつき合いいただけると嬉しいです。

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我が家に、二頭のバセンジーがやってきた!

原産国は中央アフリカ、灼熱のコンゴ共和国
生まれは道産子、江別市
飛行機でひとっ飛び、はるばるやってきましたお江戸、東京。

我が家にま・ホーを迎え、2ヶ月が経過。

グングン大きくなるバセンジー兄弟。
好奇心いっぱいに目を輝かせるボン。
静かな観察者にして策士のタマコ。
それぞれの個性が明らかになり始めたこの頃。

さて、【猿の木登りならぬ、犬の柵上り】を
完全にマスターしてしまったボンこと〈まさむね〉

とある早朝。

インフルエンザ病み上がりの私は
お布団でヌクヌクとまどろみ
しばし、至福の時間を楽しんでいた。
…と、つんざくような悲鳴。

すでに、起きていた相方の絶望した叫び。

さすがに、目が覚めた私。
速攻で、寝室からリビングへと向かう。

私の目に飛び込んできたのは、
ボンを抱いてピーピー泣いている相方と
ウォーンウォーンと鳴き続けるボンと
その周りをウロウロと歩き回るタマコ

三者三様の姿でありました。

 

事の顛末をすぐに悟りました。

とうとう、170㎝のてっぺんに到達したボン。
相方が良かれと思い
簡易的に段ボールで創作した〈マサムネ返し〉。


その段ボールに手をかけたボンは、

奈落の底ならぬ床へと落下したのです。

落ちる瞬間をみていなかった相方。

おそらく、お尻か後脚を
しこたま打ちつけたのだと思います。

みぎ後脚を引きずるように歩く。
なにかの拍子に、ギャイーンと声をあげる。
だけど、食欲はある…。

奇しくも、タマコの眼科検診日。

相方とボンは、かかりつけ医へ
熱が下がったばかりの私は、タマコとお留守番。
眼科検診日の予定は、変更することに。

脱臼や骨折を心配したのですが
レントゲン撮影上、
両後脚、股関節、膝関節、足関節など
異常はなし!という結果。
関節可動域を屈伸しても、特に痛がる様子はない。

ということで、
ステロイド系の消炎鎮痛剤の注射を打ち
基本的に、ゲージで安静という処置で
帰宅したのでした。

あのつんざくような悲鳴
悲し気にして痛ましい泣き声は

一体、なんだったのか?

観察していると、
右後脚へ負荷がかかりすぎたり
予想していなかったものに脚が触れたり
ドンと勢いよく扉が閉まるような音がしたり
こういったときに、
〈ギャイン〉と声をあげることが
なんとなく分かってきた。

が、一貫性や整合性に欠けていて
鳴き声との因果関係は、明らかではない。

こうして、3日後には
何事もなかったかのように
ボンは、もとの通り
スイスイと歩くようになった。

今回は、大事に至らなかったけれど
相方は、心に傷を負ってしまった。
この大きな後遺症は、いつまでも残った。

立て、立ち上がるんだ、ジョー!と
またしても、応援することになろうとは。

こうして、我が家のそびえ立つ柵は
解体、撤退と、相なりました。

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さて、この一連の様子を
誰よりも間近で、静かに見守っていた
タマコこと〈ホームズ〉。
彼はつぶさに、観察を続けていたのだ。

その成果が見えてきたのは、
悲劇から、1週間が経過した頃。

どうしたことか

タマコが後脚を引きずりながら歩いている。

ギャンとも、ウンともスンとも
言わないのだけど、
私たちと視線があうと
あからさまに
後ろ脚を引きずるようになった。

そして、よくよく観察していると
引きずる脚は、右だったり、左だったりする。

タマコはみていた。
眠そうなアンニュイな雰囲気を醸しながらも
しっかりとみていた。

ボンを心配する〈とうちゃ〉と〈かあちゃ〉の姿を。

ボンを抱っこして歩行を補助したり
マッサージをしたり、甲斐甲斐しく尽くす姿を。

度々、奇声をあげるボンを
とうちゃが、まめまめしく看護する姿を。

ずっと、ずっと、みていたのである。

こうして、
タマコは考えた。

どうすれば、構ってもらえるのかと。

そうして、小さなおミソで辿り着いたのだ。
脚を引きずれば、心配してもらえることに。

なんという、あざとさ、観察力。
そして、知性と行動。
モノマネの完成度は、大したものである。

時に、左右が分からなくなってしまうところが
また、いじらしくも、可愛らしく
タマコの悪知恵、期待に応えてしまう我々。

この反応に味をしめたタマコは
脚を引きずる行動がマイブームとなり、
手を変え、品を変えならぬ
脚を左右に変えて…
痛いフリをしておりましたとさ。

1ヶ月近く続いたところで、
唐突に、タマコのブームは終わりを告げ
元の生活に戻りました。

我々の視線に気づくたびに
〈ハッ、まずい!〉というような顔をして、
ひきずる仕草をやっていたので
段々、面倒になったのでしょう。

ボンは、脚を引きずらなくなってからも
大きな音に、過剰に反応していましたが
タマコのモノマネブームが去る頃には
通常の暮らしに戻りました。

バセンジーが面白いのか
タマコの特技なのか
犬の生態なのか

いずれにしても、ボン落下という
とても大きな反省の教訓から
思いがけず、
ユニークなタマコの特技、謎の行動を
知ることになったのでした。

 

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◆生後126日(ボン落下&タマコ特技)
ボン:5.8kg /タマコ:5.6kg

◆トートタロットでズバリ!
ボン:Knight of Swords + Princess of Disks

柵のぼりなんてお手の物さ!
自らの好奇心に従い、
マサムネ返しを目指して一直線!に
のぼりつめたものの、思わぬ障害にぶち当たり
段ボールもろとも落下…ウォーンウォーン。
思いがけず、忍耐を強いられることに。
危険(冒険)と安全(基礎練)は
隣り合わせであることを学習したボンなのでした。

タマコ:The Chariot + Disks4

家族が大変な目にあっているらしい。
このままでは、ボクはいつまでも二番手かも。
なんとかして、この状況を突破したい。
どうしたら、とうちゃに構ってもらえるかな。
どうしたら、ボンと遊べるかな。
どうしたら、かあちゃは笑うかな。
まずは、基本に立ち返ってみよう。
今のボクに出来ることは、何だろう。
ボンは、後ろ脚の動きが変だ。
よしっ、ボクも真似してみよう。
わー!できた。そしたらね…
ボンと遊べて、とうちゃは心配して
かあちゃは優しくなったの。
大成功だ。果報は寝て(真似て)待て。

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最後までお読みいただき、ありがとうございます。

 

Kohyuzu(こうゆづ☆)

 

 #Basenji #家族 #兄弟 #柵のぼり #落下
 #モノマネ #忍耐 #安全対策